ストリートとモードの融合がポイントとなる2009年秋冬のトレンド。どのような着こなしやスタイリングが注目されるのか、トレンドとなるアイテムにはどのようなものがあるのか、また、ATSURO TAYAMAの今期のテーマについて、田山淳朗氏に伺いました。 田山淳朗 Profile

田山淳朗 Profileclose

  • 1955年、1月30日生まれ。
  • 1975年、文化服装学院卒業。第14回ハイファッション ピエール・カルダン賞受賞。株式会社ワイズ入社。
  • 1978年に渡仏し、帰国した1982年、株式会社エー・ティーを設立。
  • 1986年、第10回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。
  • 1989年、A.T FRANCE s.a.を設立。
  • 1990年から95年まで、フランス キャシャレル社のレディースデザイナーを務める。
  • 1991年、パリ プレタポルテコレクションにて「ATSURO TAYAMA」発表。
  • 1997年、第40回日本ファッション・エディターズ・クラブ賞、デザイナー賞受賞。
  • 1992年から2005年まで、株式会社ワールドにて「O・Z・O・C」「INDIVI」「BOYCOTT」「VOICE MAIL」「COUP DE CHANCE」のクリエイティブディレクターを務める。
    学校制服やユニフォームも数多く手がけ、最近ではANAグループの新ユニフォーム(2005年)を担当した。現在はクロスプラス株式会社の顧問も務めている。

2009年秋冬のストリートファッションはディティールにこだわったルーズ&フィットスタイルに注目

01 ストリートファッションの注目スタイリング・アイテムとは?

Q01 2009年秋冬は、ストリートとモードの融合がポイントとなる、とのことですが、具体的にどのようなアイテムやスタイルに注目が集まるのでしょうか。

ストリートファッションは、「アーミー」、「スポーツ」、「トラディショナル」の要素から生まれたアイテムやスタイルが中心になります。
ストリートファッションをストレートに表現したアイテムと、新たなクリエーションで進化させたアイテムとそれぞれ二通り見られるのではないでしょうか。

 

たとえば、アーミージャケットひとつとっても、スタンダードな形で表現したものと、袖や裾にワンテクニック施したものが見られ、選び取る人のセンスや好みや着こなしによって面白味のある展開になると思っています。

 

また、これもストリートの要素である「アンティーク」や「ヴィンテージ」への注目が集まってきているので、しわ加工や色がはがれたようなアンティーク加工など、ディティールにこだわったアイテムも見られると思います。

Q02 この秋冬の注目カラーにはどのような特徴がありますか。

ストリートアイテムということもあり、カラーは黒、カーキ、グレーなど色のないものが多く、明るい色はスポーツ系のアイテムで若干見られる程度ではないでしょうか。「アーミー」、「スポーツ」、「トラディショナル」のいずれもメンズのスタイルが発端となっていることからも明るい色は少ないと思われますね。

 

また、エスニックのトレンドが弱まっていることから、プリントや柄物も以前ほどは多くは見られないでしょう。

Q03 以前はゆったりとしたボリューム感のあるシルエットが主流でしたが、海外のコレクションを見ていると今シーズンはフィットに寄っていると思われますが、いかがでしょうか。
2009A/W ATSURO TAYAMA

シルエットに関しては、ボリュームが大きい、幅がある、というスタイリングよりも、ルーズ感のあるボリューム部分と、シェイプされたフィット部分が組み合わされたものに注目が集まります。
このような「ボリュームとフィットの融合」が主流となり、ナチュラル感のあるスタイルが多く見られるでしょう。

それは、ボリューム感のあるジャケットにタイトなパンツを合わせる、という上下の組み合わせでの「ボリューム&フィット」もあるし、サルエルパンツやジョッパーズ、ドレープが活かされたドレスのようにひとつのアイテムの中で「ボリューム&フィット」を表すものも両方見られると思います。
ここにも以前話した「ストリートとモードの融合」が見られますね。

02 トレンドテーマを意識しながら ATSURO TAYAMAらしいマニッシュスタイルへの挑戦

Q01 今秋冬のATSURO TAYAMAのテーマや特徴について教えてください。

「ドレープ・アヴァンギャルド」をテーマとしました。

 

ストリートを意識したマニッシュスタイルが中心となりますが、ヴィンテージ風、ミリタリー、80年代、リラックスといったトレンドのテーマを意識しつつ、「パッチワーク」や「ドレープ」などといったテクニックを用いてアヴァンギャルドに表現しました。

Q02 コレクションを拝見しましたが、マニッシュなスタイルながらもATSURO TAYAMAらしい繊細なアレンジが光っていました。こだわった部分はどのようなところでしょうか。

たとえば、レザーのジャケットにウォッシュ加工を施してヴィンテージに仕上げたり、80年代調のドレスにドレープ感を出してソフトな印象に仕上げたりなど、様々なテクニックに挑戦しています。

 
2009A/W ATSURO TAYAMA
クロスプラス 新人デザイナーからの質問
Vol.9につづく

次回は、2010春夏のトレンド情報をお届けいたします。
どうぞお楽しみに!